九月は重陽の節句が終わったと言えど、まだまだ暑い日も続きます。
そろそろ秋の気配を感じる中秋の名月もあったりして、温かい料理にも目が行きます。
素麺を温かくして食すにゅうめんを紹介します。
今月は京都に近い細い素麺の代表・奈良の三輪素麺を使用してにゅうめんを作ります。
細い素麺ならば、野菜の細切りをたっぷり加えた沢煮椀風を考えました。
この料理は「京味倶楽部の9月の料理」として発表しています。
<沢煮椀>とは、豚の背脂を細切りにして茹で、脂を取り除き、野菜のせん切りを加えて出汁でさっと煮る。醤油、酒で甘みを控えた味に仕上げたもので、和食には珍しく、仕上げに黒胡椒を加えてピリッ味を引き締めるのが新鮮です。
沢煮にゅうめん
<材料>・・・4人前
素麺・・・4束~5束
豚バラ肉か背脂・・・100g・・細切りにし、さっと茹でる。
人参 ・・・小1/2本・・・皮ごとせん切り
ごぼう ・・・10cm ・・5cmのせん切りにし、さっと炒める。
大根 ・・・5cm ・・・皮ごとせん切り
椎茸 ・・・4枚 ・・・うす切り
白ねぎ ・・・・1/2本 ・・せん切り・・1本全て5cmのせん切りにする。
九条ねぎ・・・・3本・・・小口切り(これは京都で紹介しましたので九条ねぎを使用。普通は三つ葉が一般的)
昆布と鰹節の出汁 ・・・5カップ
みりん・・・大さじ2(沢煮椀には味醂は使用せず、日本酒を使用します)
淡口醤油・・1/4カップ
塩 ・・・少々
黒胡椒 ・・・適宜
<作り方>
1. 下準備する。
2. 出汁に調味料を加え、白ねぎ、九条ねぎ、黒胡椒以外の材料を全て加え、強火で煮立たせる。アクを丁寧に取り、弱火にして5分煮る。
3. 素麺を固めに茹で、しっかり水洗し、ザルに取る。
4. 鍋に(2)の汁を少し取り分けで入れる。そこへ素麺を加えて煮立てる。
5. 器に(4)の素麺と汁を入れ、(2)を煮立て、そこに注ぐ。
6. 天盛りに白髪ねぎと九条ねぎを乗せ、吸い口として、黒胡椒を添えてすすめる。