みのり館では、最近はよく法事の会食にご利用していただいております。
私の実家は仏教・臨済宗妙心寺派なので何かにつけて「影膳」を用意します。 でも母方は真宗・東本願寺派なので、「影膳」は必要ありません。
そこで、私は考えました。・・・・宗教を超えて、故人様の為に集まられて会食をされているのに、「故人様」が置いてきぼり~。 私が故人なれば、私もお食事に寄せて欲しいな~、、と。
それで、私なりに法事の会食の予約に来られる方の皆様にお尋ねしています。
「宗教を超えて、法事の会食に集まられた皆様で故人様の話題に花を咲かせていただくために、その一つの話題として、故人様のお好きな食生活について話したり、故人様の好物を法事の会食メニューにも盛り込ませていただいてはいかがでしょうか」と。
そのお勧めに皆様が大変喜んでいただき、人から人への噂が広がって、法事の会食会がぐんと増えたようです。
先日もKさんが法事の会食会の申し込みにいらっしゃいました。彼女は仏教ではありませんでしたが、私の考えを申しますと、「父は何よりタバコとお酒が好きで、刺身も焼き鶏も好きでしたね~」 彼女は何年か前にお母様に先立たれ、先日愛するお父様が他界されたそうで、今回の法事の献立と「影膳」との打ち合わせをしました。
お約束通りのお父様の法事の日にちょうど、みのり館に私は居りましたから、私がその「影膳」を用意しました。 お刺身は三種盛り、焼き鶏は塩焼きで本当に焼き、お吸い物は季節のきのこ入り。・・・一番困ったのがタバコ。本物のタバコをお供えするのは簡単なんですが、これをお菓子で出来ないかと考え、蒸したさつまいもを細くしラップと懐紙で巻き付け、フィルターを蒸したさつまいもの皮を巻きつけました。そして、徳利に美味しいお酒を入れて、用意しました。
私がみのり館にいる時は「グランシェフ」&「おかみ」ですから、そのお席に挨拶に行かせていただくと、Kさん始め、ご一同がその「影膳」を見てくださり、カメラに収めてくださり、涙して喜んでくださいました。お帰りの時はその「影膳」をお持ち帰りしたいとおっしゃってくださり、本当にこちらまで涙がでそうに感激した法事の会食でした。